衆議院予算委員会公聴会|公述人・藤原直哉理事長意見陳述まとめ

2018年|平成30年2月21日(水)平成30年度の衆議院予算委員会公聴会に、藤原直哉理事長が公述人として出席いたしました。

藤原理事長意見陳述、当日の資料、藤原理事長への質問、関連報道について、まとめました。

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衆議院インターネット審議中継サイト|ビデオライブラリ より当日の様子(動画)をご視聴いただけます。

◎視聴方法
1.〔条件検索〕より〔発言者名〕項目に〔藤原直哉〕と入力後、〔検索〕ボタンをクリックしてください。 衆議院インターネット審議中継サイト|ビデオライブラリより
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2.検索結果画面切り替わり後、〔会議名〕より〔予算委員会公聴会〕をクリックしてください。
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3.画面切り替わり後、〔説明・質疑者(発言順)〕より〔藤原直哉(公述人NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム理事長)〕をクリックしてください。
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4.同画面上部にて、藤原理事長意見陳述動画が再生されます。
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公述人意見陳述にて、経済に関して3点お話いたしました。(20分)

◎最近の金融市場と経済に一言|本当に管理の失敗に、政府の備えはあるのですか

1. 資産・負債管理の危機ー管理の失敗に政府の備えはあるのか?ー
・英国が始めた世界の金融システム
・イギリスEU離脱、金融の中心として機能できなくなる、金融界にどのような影響があるか
・クリントン候補を支持したウォール街、ウォール街が勝つか負けるかの決戦だった米国大統領選挙
・1971年変動相場制、ドル大暴落、ドル切り下げ、サウジアラビアの王様へ米国国債を買ってくれとお願い
・1980年代の強い日本製造業、プラザ合意と円高、1987年ブラックマンデーによる大暴落
・1997年アジア危機、1998年ロシア危機となり大暴落
・2000年と2001年のITバブル崩壊となり大暴落
・2006年と2007年モーゲージ暴騰、サブプライム危機
・2008年リーマンショック
・アメリカのシステムの暴落に続く暴落の後始末で今日まで来ている
・2016年ウォール街の負け
・2017年仮想通貨

◎現状を見てて思うこと|日本は金融について全然安全保障がない、昔から取られるばかり

◎資料2頁目|ドル短期金利の上昇(資金調達金利の終わりなき上昇は波状を招くだけ)
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・企業や国や個人の資金繰りをつける短期金利の暴騰は、資金繰りが詰まってくる
・年内にあと4回の利上げ、大量の個人破産が出るのは時間の問題

◎資料3頁目|ドル指数の下落(普通、短期金利が上がれば通貨は上昇するものだか・・・)
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・トランプ大統領就任後、一貫してドル安
・短期金利が上がれば、通貨は普通強くなる
・現在、短期金利が上がっても通貨は弱くなり下げ止まらない、どういうことでしょうか
・ドル信認の崩壊、ドル安政策

◎現状を見て思うこと|円高になり不景気になるが、日本は大丈夫ですか、トランプ大統領に聴かなければならない
・短期金利がどんどん上がる、今年これから4回も上がる、それでもドル安はどういうことか、世界最大の債権国として日本はトランプ大統領に聴く権利と義務がある

◎資料4頁目|ドル長期金利の上昇(10年間で770兆円の赤字予算はトリプルA格と矛盾)
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・米国の財政改革10年間で770兆円の赤字を組む
・ムーディーズAAAからの格下げ
・金利が上がれば不動産は当然下がる、実態経済は不景気になる、政府の運営も難しくなる
・1980年代のレーガン政権によく似ているトランプ政権の動き
・減税をすれば景気が良くなる、減税をすれば財政赤字が減る、現実は減らない
・ドル安で物価は上がり、金利も上がり、1987年株価大暴落からの金融危機

◎現状を見て思うこと|円高が止まらなくなる、株がどんどん安くなる、世界金融のどこかで資金ショートが起きたとき、果たして日本は耐えきれるのだろうか
・マイナス金利で大変と言わないで、どこかに融資したらどうか
・産業への融資、新しいビジネスをクリエイトして融資したら良い
・資産負債管理が出来ていない証拠

2. 経済構造の世界的進化ー現代日本経済の巨大な誤解ー
・日本の経済界の大きな誤解
・なぜ日本は現在数字だけ大きくなって、中身が空洞化しているのか
・1,000兆円無駄にしている、お金の使い方を間違っている
・人の働かせ方を根本的に間違っている

◎資料5頁目|世界はタテからヨコ型・シェア型・参加型へ
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・タテ型(組織図)からヨコ型への大きな変化
・考えることは誰が上司で誰が部下か
・毛細血管のように税金を吸い上げて、上から流している
・戦後の日本がなぜ復興したのか、それはヨコ型
・昭和25年GHQマッカーサーが、米国の統計学者デミング博士を日本へ呼んだ
・当時の日本の産業界のトップへ「皆さん、仕事の仕方を間違っています」
・仕事というのは、どのように付加価値が付け加わっていくかのプロセス
・会社の中ではなく、まずはサプライヤーから物を受ける、製造する、検査する、そして出荷する、物流がある、消費者がいる、消費者の考えていることを再設計に取り入れるのループが仕事
・タテ型はいつまでたっても機能不全で終わる
・極端なタテ型である安値競争やグローバリゼーション
・世界の常識は、ヨコ型でありシェア型であり、参加型
・大企業も中小企業も個人事業主も、等しく顧客、製品、社会の付加価値増大にチームを組んで参加することが大切

◎資料6頁目|品質管理図をどう読むかの決定的違い
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・進歩がない組織の考え方とやり方
・現場は常に革新と改善の精神がある組織
・積極的に新しい方法を試して結果を検証する
・未来を創る組織の考え方とやり方

3. 政治の核心は忠恕(真心と思いやり)
◎資料7頁目|かつて地方はこれだけ個性的だった
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・現在は、完全に地方が中央の食い物にされている
・地方が吸い取られているため衰退している、復活させなければならない

◎資料8頁目|本来、地域にはたくさんの仕事がある
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・無数にある職業、無数にあるからこそ誰でも自分に合う仕事がある
・自分に合う仕事をその地域で見つけるためには・・・・
・地域の地場産業を中心に、たくさんの企業、さまざまな仕事を用意しなければならない
・地域を繁栄させる第一歩

◎資料9頁目|仕事の原点 人は野生動物なのか
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・獲物を捕る野生の猫と飼い猫の違い
・仕事とは餌を取ってくることと大変な誤解をしている
・富は自分たちの手で生み出すことができる
・個人も企業も地域もそれぞれ中から強みを出して活かせるように
・一人、一社、一地域でできないことはヨコにつながっていくことが経済の正しいやり方

◎資料10頁目|人間性重視の政治経済運営を!
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・長野県下伊那郡喬木村生まれの椋鳩十先生
・日本の村々に人たち小さい小さいよろこびを追っかけて生きている
・ああ美しい夕方の家々の窓のあかりのようだ
・小さい小さいよろこびを追っかけられる地域や家庭を守る
・今うまくいかないから終わりにするからうまくいかない
・未来を考えての国づくり

◎藤原理事長への質問|自民党・橘慶一郎氏@富山県より(15分)
橘氏|財政再建の時間軸はどのくらいあるのか、財政再建の肝は?

藤原|市場のショック、不安定になる時に、果たして日銀が全部買い取れるのか危ういものを感じている
藤原|銀行に眠っているマネー、企業が持っているマネーをもっと有効に使うようにお願いすべき

◎藤原理事長への質問|公明党・濱村進氏@兵庫県より(16分)
濱村氏|現在の政府の取り組みで、日本の良さをもう一度見つめ直すのに欠けている視点は?

藤原|移民として来る人たちの立場を考えると良くわかる
藤原|日本は、都心も含めて各地域でそれぞれが共同体として愉しく暮らしている
藤原|観光の最大の資源は、そこに暮らす人たちが、その土地の衣食住を満喫して、愉しそうに暮らしている光
藤原|観光の最大のポイントは、地域おこしであり、いかに定住者を増やすかが大事
藤原|最近の日本は技がどんどん衰退している
藤原|官民一体となって技の復活にぜひ取り組んでいただきたい

◎藤原理事長への質問|無所属の会・原口一博氏@佐賀県より(17分)
原口氏|バーチャルなお金が世界に吹き荒れて、3年に1回金融危機が起こり、国民は倒産と失業と生活の悪化に見舞われる。この負の連鎖をどう断ち切るか?

藤原|日銀の金融緩和、どこまで釣り上げてもドルも株も誰も買ってくれない
藤原|民間の金融の人たちが、あまりにも世の中の投資について疎すぎる、不見識すぎる
藤原|明治大正昭和の時代を見たらわかる、こんなにお金があるのに何にも投資をしない
藤原|世界最大の債権国である日本、何かあれば支えなければならない立場であり極めて危険
藤原|上がる過程の中で、「助けてください」と各国に言われた際に日本としてどこまでお金を出す気なのか、処理はどうするのか
藤原|今からきちんと国家戦略をつくっておくべき

原口氏|金融の安全保障について
藤原|1985年プラザ合意の時のように、米国は突然切り下げをしたことが過去にも何度かある
藤原|ドル債権を持っている日本だからこそ、不動産をやって金融に詳しいはずのトランプ大統領へ「こんなに金利上がってどうするのか、10年間770兆円赤字はトリプルA落ちモーゲージ担保証券は値下がりしますよ、リーマンショックのときのように中国やみんな怒りだし大混乱が起きますよ、ドル安どういう風に政策をうっているのか」をきちんと聴くべき
藤原|ウォール街のアウトサイダーであるトランプ大統領は政治判断でやっているように見える
藤原|トランプ大統領の真意を確かめて行動すべき

原口氏|経営者のマインドをどのように変えていこうと?
藤原|人間性尊重経済人連盟を発足
藤原|経営も非人間的であるが故の混乱、過労死、業績の悪化、不正、あらゆる問題が噴き出している
藤原|まずどこから治すのか、お金を入れても始まらない、法律を変えても抜け道がある
藤原|やはり経営者が自分のところの社員を大事にして、人の中から変えていく
藤原|経営者の人たちに時代が変わったことを伝えていく、人間性尊重でやってほしいと伝えていく

◎藤原理事長への質問|日本共産党・藤野保史氏@長野県より(16分)
藤野氏|書籍「ゼロ原発民衆力大爆裂!ー原発を生かせば、地震国日本は破滅する!!」166頁、核のゴミの問題も含めて、ゼロ原発の見解は?

藤原|危機管理ができないため原発はゼロにすべき、何かあったら一大事
藤原|地震や津波はその都度姿が変わる、原発は不幸なもの
藤原|みんなが安心して暮らしていけるためにも止めるべき
藤原|大自然はそんなに甘いものではない、地震も予知していないところで起きる
藤原|危険なものは動かせないことを前提に他のことを考えるべき

◎藤原理事長への質問|日本維新の会・串田誠一氏@神奈川県より(16分)
串田氏|近いうちに起きる大暴落、現実なのか、どんな備えをした方が良いか?

藤原|1980年代後半から数年に1回起きている暴落、起きないということはない
藤原|問題は、起きた時に何が起きるか、どう対処できるか
藤原|各国ともに金融財政政策は出すだけ出している、ものすごく楽観論が強い
藤原|企業の貸し出しが大きいのも楽観的すぎるから
藤原|貸し出し競争で随分低い金利で貸し出し、金融市場の楽観論は度が過ぎる
藤原|政府金融機関も支える保証はない
藤原|暴落は過去何度も起きている、起きないといことはありえない
藤原|起きたときの危機管理
藤原|負債と資産の両方が積み上がってきている中、暴落すると資産だけ落っこち、巨大な負債だけが残る
藤原|民間とも海外ともつめて、政府としての政策を考えていただくことは急務

◎報道|NHK総合18時〜18時10分ニュース〔消費税率引き上げや働き方改革関連法案で意見〕
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NHK NEWS WEBにて、ニュース動画をご視聴いただけます(藤原理事長01:38〜)

◎2月21日(水)衆議院予算委員会公聴会午後内容
13:00~14:20 公述人意見陳述
14:20~16:05 公述人に対する質疑 *各政党15分ずつ(自民・公明・立憲・希望・無会・共産・維新)

公述人|
・中空麻奈さん(BNPパリバ証券株式会社 投資調査本部長)
・上西充子さん(法政大学キャリアデザイン学部 教授)
・寺西笑子さん(全国過労死を考える家族の会 代表世話人)
・藤原直哉(NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム 理事長)

場所|衆議院第一委員室
意見を聞く問題|平成30年度総予算について
意見を述べる時間|各公述人20分ずつ
公聴会への出席依頼|衆議院予算委員長 河村建夫

◎参考
予算委員会委員名簿

予算委員会公聴会の会議録議事情報一覧


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