新生日本の国家ビジョン「グレートコラボレーション = 偉大なる共生社会の建設」

新生日本の国家ビジョン
「グレートコラボレーション = 偉大なる共生」社会の建設
-- 違いが強さになる国創り --

2005年9月24日 藤原直哉
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目次
  1. 第1章 21世紀を迎えた日本の現実
  2. 第2章 社会危機・環境危機がない社会とはどんな社会なのか
  3. 第3章 ロハスな生き方
  4. 第4章「グレート・コラボレーション=偉大なる共生」社会の特徴(1)
  5. 第4章「グレート・コラボレーション=偉大なる共生」社会の特徴(2)
  6. 第5章 改革・国創りはどうやって進めればよいのか
  7. 第6章 「グレイト・コラボレーション=偉大なる共生」社会のインフラ整備
  8. 第7章 黄金の21世紀

第1章 21世紀を迎えた日本の現実

1.未来に希望が持てない現代日本社会

21世紀を迎えた日本は、今、大変な困難に直面しています。グローバリゼーション、IT革命、自己責任原則..。 こうした言葉と共に急激に変化しつつある我々の社会は、世界規模での競争の激化と強烈なストレスの高まりを生むと同時に、そうした苦難をいくら続けても未来が見えないという絶望的状況に直面しています。 年間の自殺者は3万人を越え、どんなに業績が良い企業でも2年間赤字だったら銀行から融資を止められ、今日は勝ち組だと思っていた人が明日は負け組になる、どんなにがんばってもまったく安心感が持てない、どんなに努力しても報われない、気持ちが疲れて未来への希望さえ持てないという絶望的な状況が社会の至るところで急速に広がっています。 人々は誇りを失い、絆は断ち切られ、日本の社会は砂粒の集まりのような、無味乾燥で風に流されるがままの姿に変わり果てています。

2.地球全体の生態系の危機同時に今までの技術の延長線上で資源を使い、食物を消費し、増産増収を図る経済

活動の結果、地球温暖化を初めとした数々の環境破壊が生まれ、また有害物質との接触や摂取による人体への悪影響が現実のものとして現れはじめ、エイズの流行のように有効な対処が難しい病気が世界中で蔓延し、いまや我々は、地球全体の生態系が根底から覆されようという危機に直面しています。かつて20世紀の時代にも今までのような大量消費・大量生産を続けていたら、あるいは大規模な地球環境破壊を続けていたら、やがて必ず危機が来るということが叫ばれていましたが、21世紀に入ったばかりの地球はいよいよその本当の危機に目の前で向き合うことになったのです。

3.20世紀型社会の「自家中毒」

もちろんこうした社会問題、生態系の問題に対処することは必要なことではありますが、なぜこうした問題が次から次に生まれて、同時に抜本的な対処が困難になりつつあるのかを考えると、それは今の我々の社会が、20世紀型社会の「自家中毒」にかかっているからではないかと思わざるを得ません。すなわち20世紀の成功の定義、20世紀の価値観、20世紀の技術、そして20世紀の権力闘争の延長線上をまだ走り続ける我々は、今までの常識に基づいて「よりよい」世の中を作るために日々大変な努力を迫られています。ところがその結果として社会が壊れ、環境が壊れ、自らの 足元が流されていってしまうのです。すなわちもっと速く、もっとたくさん、もっと正確に、もっと便利に、もっと競争的に、と20世紀の常識をあまりも「大まじめに」追求した結果が現在のような荒廃した社会と地球を作り出しているのです。何と皮肉なことだと思いませんか。

4.「対症療法」の限界

こうした現実を目の前にしたとき、我々が進むべき道は2つあります。ひとつは20世紀型社会の枠組みを変えず、その「対症療法」を強化して決定的危機を回避するという方法であり、もうひとつは抜本的に社会の枠組みを作り変えて、危機そのものがない社会を創るという方法です。今までの我々は決定的な危機はまだ先にあるというあまり根拠のない安心感のもとに、今までの社会の枠組みを基本的に変えることなく、その対策、すなわち「対症療法」に大いに努力してきたと思います。貧困対策、公害対策、福祉政策、医療政策、高齢化対策、環境対策、平和運動など、今までに経験してきた数多くの対策・政策・運動は、想いははるかに高いところにあるとしても、現実には20世紀型社会の枠組みを維持するための「対症療法」として機能してきたということを認めざるを得ません。しかしどうでしょう。政治が財政赤字を直接の原因として小さな政府を標榜し、福祉や医療のカット、弱者支援の切り捨てなど、社会矛盾に対するあらゆる「対症療法」から手を引こうとしている現在、そして社会の危機と環境の危機がいよいよ決定的になり始めている現在、我々はもうひとつの道を選択しなければなりません。それは抜本的に社会の枠組みを作り変えて、危機そのものがない社会を創るという方法です。たとえそれがどんなに大変なように見えても、我々が生き残るための道は、そこにしかありません。

2011-08-27

藤原直哉


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