現在の日本の状況を鑑みると、従来型公共事業の行き詰まりや巨額の財政赤字で明らかなように、国家の財政金融機能を基礎とした国家丸抱えの国の建設、投資はもはや成り立ちようがない。同時に90年代の本格的金融自由化以降のグローバル金融と彼らが主導してきた世界的な一大投資ブームは、今やバブル崩壊と各国の規制強化で急速に終焉に向かっている。
一方、今後の日本の再生を考えるならば、健康と持続可能性の高い日本の再構築は、産業再生、新しい都市計画、新しいエネルギー、ナノテク等の新しい技術、あるいは微生物が見せる新しい科学、新しいリーダーシップ、新しい社会保障、そして貧困との戦いなど、各方面で大々的に進める必要がある。
したがって日本は改めて日本再生のための投資銀行を持ち、ちょうど日本興業銀行が戦後の復興をリードしたように、日本再生の牽引車、先導者となることが必要である。他方、資産家、高額所得者など、お金を持っている人の立場から言うと、昭和の日本は国家の権威を信用してお金は貯蓄する時代だった。しかし平成に入ると国家の権威の衰退と金融自由化に乗ってお金は運用する時代を迎えた。しかし今や市場は大荒れになり、運用に関する規制は厳しくなり、同時に資産家、高額所得者に対する実質的な増税は全世界的な潮流になっている。
ということは資産家、高額所得者にとって、今後お金は貯蓄でもなく、運用でもなく、賢く使わなければならない。それはお金を賢く投資して、自分を含めた日本全体がもう一度豊かになることを目指すということである。ほかにお金で自分自身の未来を創る方法もない。すなわち今の日本はお金を賢く使って、日本の隅々にまで新たな再生と繁栄の光を行き届かせ、日本の成功を世界に広げて世界の新しい再生に寄与することが必要である。
お金は民間の企業や個人にたくさんある。一方、お金を使って建設すべき日本の未来も大体見えてきている。足りないのは両者をつなぐ投資銀行である。
このNSP投資銀行研究会では、そうした日本再生のための投資銀行に必要なこと、期待されることを研究していく。
担当 理事長 藤原直哉
当面、本趣旨に合致する見識や実績をお持ちの各方面の方々をお呼びして、精力的にお話を伺うこととする。
予定では毎月1回ないし2回、2時間半ほど時間をいただき、講師に90分お話しいただき、10分休憩、30分ほど藤原直哉と対談していただき、最後に20分ほど質疑応答という形式にする。
参加者は会員、非会員を問わない。あらゆる産業、分野の人たちに参加を呼び掛けていく。
第1回 NSP時局ならびに日本再生戦略講演会 | 2015-01-10 | |
第7回NSP投資銀行研究会「国産木造住宅による森林再生と持続する暮らし方」 | 2014-09-17 | |
第6回 NSP投資銀行研究会 「日本型モノづくりの敗北と再生」 湯之上隆 | 2014-09-07 | |
「厚木で生まれた介護ロボット」音声・動画 第4回 NSP投資銀行研究会 | 2014-05-07 | |
第3回 NSP投資銀行研究会「日本政府はなぜまちがえたのか」 | 2014-04-20 | |
第2回 NSP投資銀行研究会「 微生物活用から見えてくるこれからのイノベーション」 | 2014-03-19 | |
第1回 NSP投資銀行研究会 『日本版投資銀行に求められるもの』三輪晴治氏 | 2014-02-27 | |
日本版投資銀行とはどのようなものか | 2014-02-12 | |
NSP投資銀行研究会 活動紹介 藤原直哉 | 2014-01-26 |
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