今月の質疑応答タイムとして、事前にお寄せいただいたご質問(会員限定)と当日ご参加くださった皆さんからのご質問に藤原理事長がお答えしました。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!
\AIによる要約です/
*音声自動認識で書き起こしによるAI要約ですので、誤記等が含まれる場合もありますので予めご了承ください。
第118回は、事前にお寄せいただいた質問に藤原理事長が順に応じ、後半は会場の皆さんとの質疑応答という形で進みました。今回から、6つの層に向けてそれぞれ異なる角度から要約しています。どこからお読みいただいても構いません。
北のしまじまは、どうやって日本とロシアのものになったの?
日本とロシアの間にある北方領土は、明治のはじめごろまで、ほとんど人が住んでいませんでした。そこへ日本は南から、ロシアは北から、だんだん人が住むようになります。そのあと、話し合い(条約)や戦争をへて、いまの国のさかいめが決まりました。だから「ずっと昔から日本のもの」というより、「長い時間をかけて決まってきた」というのが本当のところです、とお話しされました。いまはロシアのほうでも、あの島に住みたいという人がほとんどいないそうです。人が住まなくなると、明治より前の、誰もいなかったころに戻ってしまう、と。
なくなっていく仕事がある
とてもきつい仕事は、やる人がいなくなって、この世から消えていきます。むかしは炭鉱で石炭をほる仕事や、重い荷物を背負って山道を登る「歩荷(ぼっか)」という仕事がありました。いまはありません。消えたあとは、また新しく考えればいい、とお話しされました。
大きな地震がきたら
コンピューターが止まるだけなら、手で動かせます。こわいのは、道路や線路そのものがこわれたとき。食べものや品物が運べなくなります。だから、ふだんから少しずつためておくことが大切です。
いちばん大事だと言っていたこと
こわいことを先に考えておくと、かえってこわいことにならない。「きっと大丈夫」と何も準備しない人のほうが、いざというとき困ってしまう。少し先を想像して、動いてみること。動かなければ、未来は開けない——それが繰り返し語られたことでした。
お金の値打ちが大きく変わるかもしれない
いま1ドル159円ですが、年内に大きな円高が来るのではないか、と述べます。円高になると、外国のものが安く買え、外国へ行きやすくなります。一方、外国へものを売っている会社は苦しくなります。日本とアメリカが28年ぶりに一緒に為替介入をしましたが、これは本番ではなく「入り口」だ、と。本当に来るのは、いまの変動相場制(毎日レートが動く仕組み)から固定相場制(レートを決めてしまう仕組み)への切り替えではないか、という見立てを示しました。
北方領土の歴史
明治のはじめ、あの地域はほとんど無人でした。日本とロシアが北と南から入植し、樺太千島交換条約、日露戦争を経て、条約と戦争によって近代の国境が確定していった、と歴史を整理します。そもそも近代以前は、北海道ですら都の権力が全土に及んでいたわけではない、とも。プーチン大統領の択捉島訪問は、ロシア側の意思表示であると同時に、ロシア自身が人口減少と過疎化に困っている表れでもある、と述べました。
外国人労働者と、消えていく仕事
世界中で移民や労働力の受け入れをやめる方向に動いており、円高でも円安でも流れは変わらない、と。人手不足で倒産する会社は倒産し、日本人だけで働けるところに落ち着く。きつい仕事は担い手がいなくなって消えていき、その先はイノベーションで考えればよい、という整理でした。
AIとインフラ
いま最もこわいのは核ではなく、システムへの攻撃だ、と述べます。守る側も攻める側もAI同士の戦いになっており、人間はもう敵わない。だから、ひとつの中心に集める仕組み(中央集権型)ではもたず、あちこちに分ける仕組み(分散型)へ移っていくだろう、と。もともとインターネットも、核攻撃で中心が壊れても通信が続くように分散設計されたところから始まりました。
心構え
最悪の場合を頭に入れて段取りしておけば、かえって大変なことにならずに済む。根拠なく大丈夫だと思わないほうがいい。行動なくして未来なし——ここは経済の話とは別に、どの世代にも通じる部分です。
為替 ―「令和版ブレトンウッズ体制」
28年ぶりの日米協調介入について、為替介入そのものが目的だったとは思わない、「からかいでやってみた」程度のものだ、と述べます。基礎にあるのは石破内閣期に合意された日米不均衡の是正であり、変動相場制のままでは是正が難しいため、固定相場制への回帰が来る、と。金と製造業で立て直す「令和版ブレトンウッズ体制」がいま準備されており、再スタートの水準は1ドル50円前後ではないか、との見立てを示しました。三菱による国際レポ取引のブロックチェーン実証にも触れ、米露と互換性のある新しい国際決済システムがすでに動き始めた証だと位置づけています。そこでの中央銀行は「お金の倉庫」のような役割にとどまり、金融政策という枠組み自体が存在しなくなる、と。
財政 ― 昭和24〜25年という参照点
積極財政を掲げる勢力は破綻する、景気対策の実体がないまま予算が膨らむのは関係者に配るためだ、と批判します。参照されるのは昭和24〜25年。マッカーサーが国債発行ゼロの単年度黒字予算を求め、ほとんどすべての補助金がカットされた時期です。昭和25年は極端なデフレで、いまの日経平均の前身にあたる東京証券取引所の株価指数が史上最低をつけました。同程度の激しさがこれから来る、日銀の利上げがその狼煙だ、と述べています。
資源市場 ― 1980年代との相似
中東での再度の紛争と原油高を当て込んだ肥料・石油化学業界の一斉値上げが、空振りに終わったと述べます。原油は下げトレンドが止まらず、天然ガスもほとんど上がらなかった。場合によっては20年程度、原料安が続くかもしれない、と。参照されるのは、第二次石油危機が終わったあとの1980年代——ソ連が倒れ、テキサスが不況に沈んだあの時期です。極端な円高と国際価格の下落が重なれば日本には有利に、産油国・資源国には国家存亡の状況になるのではないか、と。
メディアと社会意識
既存の報道が嘘だったと分かったとき、人は次の権威に乗り換えるのではなく、何も信じない虚無主義へ向かう。戦後と同じことが起きる、と述べます。参加者からの「AIがビッグブラザーになるのでは」という問いに対しては、そもそも分析する気力自体が消えている、と応じました。
産業 ― すでに進んでいること
古い日本と最新のものが融合して新しい日本を生む作業は、昭和が終わったあとの35年ですでにかなり進んでいる、と述べます。アニメの題材が古い神話や歴史であること、観光が地域おこしであり歴史と風土を含むこと。国内旅行消費は、国内の新車・中古車の販売金額を上回っている——そこまで来ている、と。
主張を三層に分けて読む
今回の内容は、観測・制度予測・説明枠組みの三層で読むと整理しやすくなります。観測にあたるのは、ドル円159円、28年ぶりの日米協調介入、尿素・塩化カリの急騰後の暴落、国内旅行消費が新車・中古車の販売金額を上回るという指摘、月間1,000件規模の倒産件数。制度予測は、固定相場制への回帰、金と製造業を軸とした通貨体制の再編、ブロックチェーンによる国際決済、インフラの分散型移行、日銀利上げによる平成期の金融緩和の清算。いずれも昭和24〜25年および1980年代の石油安という歴史的アナロジーに支えられています。説明枠組みとしては、ディープステートからの解放、シティとバチカンを結ぶ金融構造の解体という見取り図が置かれました。
国際政治経済として読める部分
北方領土を「固有の領土」概念からではなく、近代国境形成の帰結として捉える視点。日本列島に最初に来た人間はロシア方面から来たのだから固有性の議論はそれ以上のことにならない、という切り方。田中角栄がブレジネフと構想した資源と製造業の共同開発モデルの再評価。そして、アメリカ人は商売の話をする相手を好むがロシア人は正反対で、大義を棚に上げて金儲けを持ちかける者を決して信用しない、という対比。さらに、ロシアが認識しているのは「国民が反ロシアなのではなくエリートが反ロシアなのだ」という区別だ、と。ここは国際関係論の議論としてそのまま扱えます。
メディア論
既存メディアへの信頼が崩れた層は、代替の権威に向かうのではなく虚無主義へ落ち、無関心の領域に没入する。戦後の「3S」の現代版という比喩で説明されました。監視社会論への対案として検討に値します。あわせて、そうした層はやがて若い世代の邪魔をすることもできなくなる、とも述べています。
統治構造の変化
昭和から平成にかけては「政府の取り合い」だった。金と権力を持っていたからだ、と。いま政府には金も権力もなくなり、優秀な人は政治家にも役人にもならず、政府に近づかない。だから新しい日本は政府からではなく、まったく別のところでボトムアップに始まっている——これが今回の結論部にあたります。
マクロ環境の想定
急激な円高、日銀の利上げ、資源・原材料安、景気後退、倒産増。この組み合わせは、輸入業と内需サービスに追い風、輸出製造業と過剰債務を抱える企業には逆風となります。実務上の論点は次のとおりです。
肥料・農業について
国際肥料市場に携わる参加者から、多国籍系の原料サプライヤーの決算が好調である一方、原料を持たない日本の生産者と加工メーカーが割を食っている、という問題提起がありました。これに対し理事長は、中東での再度の紛争と原油高を当て込んだ一斉値上げが空振りに終わったこと、値上げの継続がすでに難しくなっていることを指摘。米も昨年産の投げ売りが始まっており、石油関係も同様になるだろう、業者にとって来年は厳しい、と応じています。短期的には原料安が追い風になりますが、構造的な供給改善ではなく需給の崩れによる下落である以上、再度の乱高下を前提に置くべき局面です。
物流とBCP
備蓄と物流について、局地的な滞りではなく東南海地震を想定すべきだ、と述べます。日本の物流は東海道・山陽新幹線が通るルートに集中しており、そこが被災したときが本番。コンピューターが止まるだけなら手動で動かせるが、道路と鉄道そのものが物理的に壊れたときが危険だ、と。
働き方
日銀の利上げは、平成にディープステートと組んで超低金利と金融緩和で水ぶくれした日本経済を、一気に整理・縮小する段階の始まりだ、と述べます。倒産と失業はかなり増える。量で稼ぐ、財政資金で稼ぐというやり方は難しくなり、潰れる会社は増えざるを得ない。そのうえで、いま生きる人たちが何をやって生きていくかを日本も考える時期に来ている、と。人手不足による倒産も、避けるべき失敗ではなく調整過程として捉える立場が示されました。
昭和24〜25年が、もう一度
今回もっとも実感の伴う話は、昭和24〜25年との重ね合わせだろうと思います。マッカーサーが国債発行ゼロの単年度黒字予算を求め、ほとんどすべての補助金がカットされた。昭和25年は極端なデフレで、いまの日経平均の前身にあたる東京証券取引所の株価指数が史上最低をつけました。平成に超低金利と金融緩和で水ぶくれした部分を、いま同じ規模で整理する段階に入った、と述べます。トランプ大統領が前日、マッカーサーと並んだ絵を投稿していたことにも触れました。バブル崩壊を実際に生きてこられた世代には、説明されるまでもない感覚かもしれません。
暮らしの面で
急な円高が来れば、輸入品や海外旅行は安くなる一方、輸出企業の業績や関連する投資には影響が出ます。金利が上がれば預金には追い風ですが、既存の債券の価格は下がります。そして、命と生活の基本に関わるもの以外は、補助金が広く止まる瞬間があるはずだ、と。当然われわれにも巻き添えは来る、来るはずだった金が来なくなる、とはっきり述べています。
信じるものがなくなったあと
新聞やテレビの言っていたことが違ったと分かったとき、人は次に信じるものを探すのではなく、何も信じずぼんやり暮らすようになる——戦後と同じことが起きる、と述べます。戦後、虚無主義に向かった人のうち新興宗教へ行ったのは、それでも勉強して考えていた人だけで、あとは何も考えないで済む世界へ行った、と。今回も同じだろう、と。ただし、そのとき同時に「邪魔もできなくなる」とも語られました。若い世代の足を引っ張ることもできなくなる。世代の交代を、失われるものとしてではなく、前に進む条件として捉える視点です。
土橋重隆先生を偲んで
反重力を用いた健康器具や水の理論で知られた土橋先生について、思い出が語られました。もともと「ゴッドハンド」と呼ばれた腕のいい外科医であったこと。和歌山から東京へ出て手術を続けても、片端から病変部を取っているのに一向に病気が減らない——がんとは何なのか、という問いから研究に入られたこと。終末期の患者さんの病院にも足を運ばれ、まったく違うやり方で、そもそも病気とは何かを考えられた。心と体をリセットすることだと気づかれ、長年の研究が実を結んだ。亡くなる前日、この世でやるべきことはすべて終わったと親しい方にメールを送られ、翌日、コロッと旅立たれた——そういうことがありましたね、と。ご子息が継いでおられ、助けておられる先生方も何人かおられるので、いずれ表に出るだろう、と結んでいます。
繰り返し語られたこと
怖い話を事前に聞いておけば、かえって怖いことにならない。大変なことになる人は、普段まったく大変なことを想像しない。最悪こういうことが起きる、そのときどうしよう、と頭の中で段取りして準備しておけば、実は大変にならずに済むことが多い。根拠なく大丈夫だと思わないほうがいい。行動なくして未来なし——それが今回、何度も繰り返された一点でした。
\第23期活動日程随時更新中/
次回は、9月12日(土)ハイブリッド型(東京駅周辺&Zoom)にて開催いたします!詳細が決まり次第をご案内いたしますので、ぜひカレンダーにご予定いただけましたら幸いです。
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